船舶登記・登録(総トン数20トン以上の船舶の名義変更等)総トン数20トン以上の船舶は法律上、不動産と同様に扱われますので、船籍港を管轄する法務局等に対して土地や建物と同様に登記の手続きが必要であり、かつ、管海官庁に対しての登録の手続き、船舶国籍証書の書換、船舶検査証書並びに船舶検査手帳の書換が必要となります。*参考法令 商法第六百八十六条 船舶所有者ハ特別法ノ定ムル所ニ従ヒ登記ヲ為シ且船舶国籍証書ヲ請受クルコトヲ要ス 2 前項ノ規定ハ総噸数二十噸未満ノ船舶ニハ之ヲ適用セス ★総トン数20トン未満の船舶(プレジャーボート・クルーザー・マリンジェット・ジェットスキーなど)の手続きについては、コチラをご覧ください。 船舶法第五条 日本船舶ノ所有者ハ日本ニ船籍港ヲ定メ其船籍港ヲ管轄スル管海官庁ニ船舶ノ総トン数ノ測度ヲ申請スルコトヲ要ス 総トン数20トン以上の船舶登記には、以下にかかげるものがあります
総トン数20トン以上の船舶登録には、以下にかかげるものがあります
上記の申請手続きは、ケースによって非常に多岐にわたります具体例その1![]() ↓ @ 横浜合同庁舎内の横浜地方法務局不動産部門へ所有権移転登記申請 ↓ A 同横浜地方法務局で登記済証を受領 ↓ B 管海官庁へ、Aで受領した登記済証等を持参の上、所有者と船籍港(名古屋市へ)変更登録及び船舶国籍証書の書換申請 ↓ C 管海官庁で新しい船舶国籍証書を受領 ↓ D 管海官庁で古い船舶国籍証書を返還 ↓ E Cで受領した船舶国籍証書のコピーを持参の上、管海官庁へ、船舶検査証書の所有者と船籍港の書換申請 ↓ F 管海官庁で新しい船舶検査証書を受領 ↓ G 神奈川県横浜市から愛知県名古屋市への船籍港の表示変更登記の嘱託 ↓ H 当該船舶に内航海運業の登録・届出があれば、それぞれ変更の手続きを 当該船舶に旅客船・遊漁船業の許可・届出があれば、それぞれ変更の手続きを 当該船舶が油タンカーなどであれば、海洋汚染防止証書や手帳などの名義書換えを・・・etc 大まかにみて、上記流れとなります。 具体例その2@ 船舶所有者は、船籍港を定める。 ↓ A 船舶所有者は、船籍港を管轄する管海官庁に船舶の総トン数の測度申請を行う。 ↓ B 管海官庁より船舶件名書謄本等の交付を受ける。 ↓ C 船舶所有者は、船籍港を管轄する登記所に所有権の保存登記申請をする。 ↓ D 登記所から登記済証の交付を受ける。 ↓ E 船舶所有者は、船籍港を管轄する管海官庁に船舶の新規登録申請を行う。 ↓ F 管海官庁より船舶国籍証書を交付を受ける。 ↓ *その他、船舶検査等の手続きや内航船や旅客船であれば適宜その手続きも並立して行い、船舶検査証書その他の交付を受ける。 具体例その3@ 船舶所有者は、船籍港を管轄する管海官庁に総トン数の改測申請を行う。 ↓ A 総トン数計算書謄本、変更事項通知書を受ける。 ↓ B その後(改測の後)、管海官庁に変更登録申請を行う。 ↓ C 上記変更登録申請と同時に船舶国籍証書の書換を申請を行う。 ↓ D 船舶国籍証書の交付を受ける。 ↓ E 前の船舶国籍証書を遅滞なく返還する。 ↓ F 管海官庁から船籍港を管轄する登記所に船舶表題部の変更登記(表示変更登記)を嘱託 ↓ *その他、船舶検査証書の書換えや内航船や旅客船であれば適宜その手続きも並立して行い、船舶検査証書その他の交付を受ける。 具体例その4@ 船舶所有者は、船籍港を管轄する登記所に住所の変更登記申請を行う。 ↓ A 登記所から登記済証の交付を受ける。併せて謄本も取得しておく。 ↓ B 管海官庁に変更登録申請を行う。 ↓ C 上記変更登録申請と同時に船舶国籍証書の書換を申請を行う。 ↓ D 船舶国籍証書の交付を受ける。 ↓ E 前の船舶国籍証書を遅滞なく返還する。 ↓ *その他、船舶検査手帳の書換えや内航船や旅客船であれば適宜その手続きも並立して行い、船舶検査証書その他の交付を受ける。 具体例その5@ 船舶所有者は、管海官庁に船籍港について変更登録申請を行う。 ↓ A 上記変更登録申請と同時に船舶国籍証書の書換を申請を行う。 ↓ B 船舶国籍証書の交付を受ける。 ↓ C 前の船舶国籍証書を遅滞なく返還する。 ↓ D 管海官庁から船籍港を管轄する登記所に船舶表題部の変更登記(表示変更登記)を嘱託 ↓ *その他、船舶検査証書の書換えや内航船や旅客船であれば適宜その手続きも並立して行い、船舶検査証書その他の交付を受ける。 ※船舶所有者の住所地以外に定める場合は別途書類が必要になります。 具体例その6@ 船舶所有者は、管海官庁に船名について変更登録申請を行う。 ↓ A 上記変更登録申請と同時に船舶国籍証書の書換を申請を行う。 ↓ B 船舶国籍証書の交付を受ける。 ↓ C 前の船舶国籍証書を遅滞なく返還する。 ↓ D 管海官庁から船籍港を管轄する登記所に船舶表題部の変更登記(表示変更登記)を嘱託 ↓ *その他、船舶検査証書の書換えや内航船や旅客船であれば適宜その手続きも並立して行い、船舶検査証書その他の交付を受ける。 ※法律の改正によって、船名変更に関する許可基準は撤廃されました。 具体例その7債務を弁済する以前に債権者に合併があった場合、現在の債権者名義での 抹消登記はできないので、まずは抵当権の移転登記が必要です。 (根)抵当権の移転登記に併せて、(根)抵当権の抹消登記を申請します。 船舶管理人・船舶共有の登記船舶共有についてですが,不動産と同様に所有権に係る持分登記をすることができます。不動産と異なるのは,船舶登記簿の権利部には甲区、乙区の他、 「丙区」 が存在します。 そして,不動産とは異なり共有の場合は必ずその船舶を維持管理する船舶管理人を選任し,その登記をする必要があります。 船舶管理人の登記は一般的には共有者のうちの一人から選定し,登記されるのですが,必ず共有者の中から選任しなければいけないわけではありません。 *尚、船舶共有者でない者を船舶管理人とするには共有者全員の同意があることが必要です(商法第六百九十九条)。また、船舶管理人の選任及びその代理権の消滅は、これを登記しなければなりません。 例えば,A株式会社所有の汽船第一高松丸(内航船)をB株式会社及びC株式会社並びにD株式会社に売買による所有権移転登記をしたとします。それぞれの持分比率は、 A50:B49:D1とします。要するにD社は管理会社であり,船舶管理人のために登記をすることになるわけですが,わざわざD社に所有権の持分比率を与える必要がないようにも見えますね。 登記自体はD社の存在は無くても問題ありません。 *参考法令 権利部 甲区 B株式会社 持分50% C株式会社 持分50% 船舶管理人部 丙区 D株式会社 こうなるだけのことですから。 ただし,内航海運業の手続き上,これでは問題が出てくるわけです。要するに,船舶管理人が所有権者にいないと具合が悪いというケースが出てきます。 今回のケースでいうと,D社にも所有権が1%でも無いと内航海運業の手続きの方で具合が悪いという事情が出てくることがあります。 船舶Q&A日本船舶とはどのようなものか
日本船舶でなければ国旗を掲げられないの?船舶法第2条 【日本船舶ニ非サレハ日本ノ国旗ヲ掲クルコトヲ得ス】 船籍港の定め方について
船舶国籍証書の検認をしなければいけない時期
ここでいう国土交通大臣の定める期日は、「管海官庁において船舶国籍証書を交付するとき又は船舶国籍証書の検認をするとき各船舶毎にこれを指定する」と規定されています。 仮国籍証書の有効期限について
仮船舶国籍証書の交付が可能なケース
船舶国籍証書の書換が必要となる場合尚、船舶国籍証書が毀損したときも同様に書換が必要です。 ※紛失したときは再交付の申請が必要です。 船舶共有をしている場合、船舶利用に関する決定権限は?船舶共有をしている場合、費用負担は?船舶売買・譲渡等において、船舶の属具目録に記載されているものの所有権はどうなる?従物(じゅうぶつ)とは、物の所有者が、その物の常用に供するため、自己の所有に属する他の物をこれに附属させたときは、その附属させた物を言います。要するに、主物に附属せしめられた物のことを言います。例えば建物で言うと、家とエアコンというように、主物の利用を助けるものを従物と言います。 そして、民法において「従物は主物の処分にに従う」とされているので、船舶売買等が行われた場合、船舶の所有権と一緒に属具目録記載の物の所有権は移転します。 ただし、当事者間で別段の定めを設ければ移転させないことも可能です。 尚、「推定する」とは、反証があれば覆されることを言います。つまり、「みなす」とは意味が違ってきますので注意してください。 船舶売買においてとりあえず登記だけ移しておくってことはできるの?そして船舶法第二十七条において「第七条ニ定メタル事項ヲ船舶ニ標示セサルトキ又ハ第九条乃至第十二条若クハ第十四条ノ規定ニ違反シタルトキハ船舶所有者ヲ五十万円以下ノ罰金ニ処ス」と規定されています。 要するに売買契約等において所有者が変わったら二週間以内に手続きをしないと罰金50万とされているわけです。 もし、所有権を単に保全したいんだということであれば、抵当権や公正証書、仮登記の方法もあるかと思います。今回のケースで言うと「二号仮登記」が使えるのかなと思います。 不動産登記法第105条権利の設定、移転、変更又は消滅に関して請求権(始期付き又は停止条件付きのものその他将来確定することが見込まれるものを含む。)を保全しようとするとき。船舶売買において契約書に印紙を貼らなければいけないの?
総トン数20トン未満の船舶はどうなるの?上記表でいう「船舶」とは、船舶法第5条に規定する総トン数20トン以上の船舶を指します。また、類する外国籍の船舶のことも指しています。 その他の船舶は、物品として取り扱われます。 なお、推進器を有しない浚渫船等は船舶は、総トン数が20トン以上であっても物品として取り扱うことになっています。 船舶法第五条第五条 日本船舶ノ所有者ハ登記ヲ為シタル後船籍港ヲ管轄スル管海官庁ニ備ヘタル船舶原簿ニ登録ヲ為スコトヲ要ス以下略 船舶登記・登録の手続きはお任せくださいこれらの登記手続きは,民法・不動産登記法・船舶登記令・会社法・民事執行法・破産法などの非常に高度な法律知識が必要なだけではなく,添付書類も多く、非常に大変です。さらに、売主の住所が変わっていたり、売主が破産管財人であったり、あるいは相続などにより移転する場合、所有権の移転に加え抵当権を抹消する場合など、様々なケースが考えられます。 当事務所ではこれらの船舶登記・登録、国籍証書の書換に対応しております。詳しくはお問い合わせ下さい。 海事代理士・行政書士 高松海事法務事務所では、これらの登記・登録に関する各種手続き及びこれに関連する書類の作成などを代行致しております。費用のお見積もりなど詳しくは、お問い合わせ下さい。 また、立会いが必要な場合など、別途お申し付けください。 |
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