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海事代理士登録 海事代理士会への入会このページでは、海事代理士国家試験に合格した後のことにつきお話致します。 海事代理士として仕事をしていく上で、まず地方運輸局への登録、その後に海事代理士会への入会(任意)という流れとなります。 海事代理士法の確認も怠らずに。 ◆ このページの目次
海事代理士名簿への登録について海事代理士になるには、地方運輸局への登録が必要です。海事代理士としての第一歩がここにあるわけです。 ・該当法令規定 海事代理士法第9条第1項 同法施行規則第1条第1項 ◆登録を受けようとする事務所の所在地を管轄する地方運輸局等へ以下の書類を申請してください。 ※登録申請書に、海事代理士の職印を押印します。海事代理士業の実印のようなものですね。 他士業とは異なり、「海事代理士」が印影に入っていなくても登録は可能で、個人の実印でも構いません。 ただ、官公署に提出する文書並びにお客さんに発行する請求書や領収書等の文書に個人の印影ってちょっと・・・って気も個人的にはします。 「海事代理士高松大乃印」 「海事代理士高松大印」 といった形で作成することが好ましいでしょう。丸印・角印の制限もありません。私の場合は、海事代理士は象牙の丸印、行政書士は木の各印を使っています。 大きさも24mm程度までであれば申請書の枠ははみ出ますが登録可能です。 私も当初は24mm角を使っていました。が、すげー邪魔です。デカくて。 各々で押印する書類をはみ出まくるわ、バッグの中で場所取るわで、途中からうっとうしくなりました。 ※登記されていないことの証明書とは 「成年後見登記制度における登記されていないことの証明書」は、法務局で受領します。尚、こちらは郵送での交付申請ができます。詳しくは最寄りの法務局へお問い合わせ下さい。 ※尚、こういった書類の収集能力は実務家には必須です。この機会にしっかりと覚えてください。 以下、海事代理士登録申請先です。
03-5253-8111(内線43144)及び上記各地方運輸局等窓口 ![]() 全国海事代理士MLL 日本海事代理士会のご案内![]()
上記のメリットは、一部にすぎません。海事代理士会に入会すると様々な特典があります。 私自信、日本海事代理士会に育てられた身ですし、日本海事代理士会がなければ、今の自分はなかったと思っております。2007発売、改訂版合格マニュアルの合格体験記にも書きましたが、いくら試験で海事法令を頭に叩きこんだとしても、実務で通用するわけではありません。畳の上でいくら泳ぐ練習をしたとしても、実際に海や川で泳げたら苦労はないよということ。そういった意味からも、海事代理士会への入会をお勧めします。 今後、そういった意味からも、また、海事代理士としての業界を知り、かつ、法令実務を勉強していく上においても重要ですので、登録と同時に入会することを強くお勧め致します。 日本海事代理士会への入会案内入会に必要な書類は以下のとおりです。
上記書類を 本部会長あてに各2部提出して下さい。 問い合わせ先(社)日本海事代理士会 本部事務局http://jmpcaa.org/main/ 〒104-0043 東京都中央区湊2−12ー6 TEL:03-3552-9688 FAX:03-3555-2957 海事代理士法の確認海事代理士として業務を行うにあたり、海事代理士法の熟読を必ず行うことが必要であると言えます。以下、抜粋で解説致します。 ※私極的解説もありますので、その点のご理解をお願い致します。 海事代理士法(抜粋)(業務) 第一条 海事代理士は、他人の委託により、別表第一に定める行政機関に対し、別表第二に定める法令の規定に基づく申請、届出、登記その他の手続をし、及びこれらの手続に関し書類(その作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)を作成する場合における当該電磁的記録を含む。)の作成をすることを業とする。 別表第一 (第一条関係)
※尚、上記海事法令の他、
(登録事項の変更) 第十一条 海事代理士は、登録を受けた第九条第一項各号に掲げる事項に変更を生じたときは、地方運輸局長に変更の登録を申請しなければならない。
第十七条 海事代理士でない者は、他人の委託により、業として第一条に規定する行為を行つてはならない。但し、他の法令(弁護士法等)に別段の定がある場合は、この限りでない。 2 海事代理士でない者は、海事代理士又はこれと紛らわしい名称(例:海事代理人・海事代行人など)を用いてはならない。 (誠実等の義務) 第十八条 海事代理士は、誠実且つ敏速に、みずからその事務を処理しなければならない。 (秘密を守る義務) 第十九条 海事代理士は、法律に別段の定がある場合を除く外、その業務上取り扱つた事項について知り得た秘密を他に漏してはならない。海事代理士でなくなつた後も、また同様とする。(いわゆる「守秘義務」規定であります) (業務に使用する印章) 第二十条 海事代理士は、その業務を行うにあたつて印章を使用するときは、第九条第一項の規定により登録をうけた印章によらなければならない。 ※申請書や請求書・領収書、契約書に押印する印鑑は登録した職印を用いる。 (帳簿) 第二十一条 海事代理士は、国土交通省令で定める様式の帳簿を備え、左の事項を記載しなければならない。 一 取り扱つた事項の概要 二 委託者の氏名又は名称及び住所 三 委託者から受けた報酬の額 2 前項の帳簿は、当該帳簿に最終の記載をした日から起算して三年間保存しなければならない。 (報酬) 第二十二条 海事代理士は、その業務の開始前に、委託者から受けようとする報酬の額を定め、これをその事務所において公衆に見やすいように掲示しなければならない。これを変更するときも同様とする。 2 前項の報酬の額は、適正な原価を償い、且つ、適正な利潤を含むものでなければならず、また、特定の者に対し、差別的な取扱をするものであつてはならない。 (受任者の報酬) 民法第六百四十八条 受任者は、特約がなければ、委任者に対して報酬を請求することができない。 2 受任者は、報酬を受けるべき場合には、委任事務を履行した後でなければ、これを請求することができない。ただし、期間によって報酬を定めたときは、第六百二十四条第二項の規定を準用する。 3 委任が受任者の責めに帰することができない事由によって履行の中途で終了したときは、受任者は、既にした履行の割合に応じて報酬を請求することができる。 (受任者による費用の前払請求) 民法第六百四十九条 委任事務を処理するについて費用を要するときは、委任者は、受任者の請求により、その前払をしなければならない。 (受任者による費用等の償還請求等) 民法第六百五十条 受任者は、委任事務を処理するのに必要と認められる費用を支出したときは、委任者に対し、その費用及び支出の日以後におけるその利息の償還を請求することができる。 2 受任者は、委任事務を処理するのに必要と認められる債務を負担したときは、委任者に対し、自己に代わってその弁済をすることを請求することができる。この場合において、その債務が弁済期にないときは、委任者に対し、相当の担保を供させることができる。 3 受任者は、委任事務を処理するため自己に過失なく損害を受けたときは、委任者に対し、その賠償。 第二十四条 海事代理士は、第二十二条第一項の規定により掲示した報酬の額よりも高額又は低額の報酬を受けてはならない。 ※業務ごとに掲示することが好ましい。 例:報酬額一覧表
特に様式はありませんので、わかりやすく、そして公衆に見やすいように掲示することが望まれる。 尚、業務ごとの報酬だが、「適正な原価を償い、且つ、適正な利潤を含むもの」であれば基本的には各人の判断に委ねられるものである。初めて扱う業務で、どの程度報酬をもらえばよいのかというのは、かかった時間・作った書類の枚数等を考慮して決めるのがよいと思う。 ただ、個人的にはある程度、他の先生の報酬の額も気になるところなので、酒席などがあれば積極的に情報交換をするとよいでしょう。 なぜ「○○円 〜 ○○円」という記載なのかというと、業務の難度や手間にもよりきりだからである。 例えば、わかりやすいところで小型船舶免許の更新申請の場合、有効期限がギリギリになると、その人の分の免許申請1件のために役所へ出頭させられるようなこともしばしばある。正直、通常の金額では割りには合わない。 失効再交付申請の場合も「明日、乗船したいんだけど!」なんてことになると、やっぱり手間がかかる。当然、交通費等の実費もかかるところ。 また、不定期航路事業申請の場合も使用船舶が何隻あるのか、航路は幾つ定めるのか、こちら側でどこまでの調査・資料収集を要するのかなど、様々な条件が起因する。こういった事情から、一概にいくら、と言い切れないのである。 (懲戒) 第二十五条 海事代理士が、この法律又はこの法律に基く処分に違反したときは、地方運輸局長は、左に掲げる処分をすることができる。 一 戒告 二 一年以内の業務の停止 三 登録のまつ消 (罰則) 第二十七条 第十七条第一項の規定に違反した者又は第二十五条第一項第二号の処分に違反して業務を行つた者は、六箇月以下の懲役又は二万円以下の罰金に処する。 第二十八条 第十七条第二項の規定に違反した者は、五千円以下の罰金に処する。 第二十九条 第十九条の規定に違反した者は、六箇月以下の懲役又は五千円以下の罰金に処する。 2 前項の罰は、告訴がなければ公訴を提起することができない。 第三十条 第二十六条第一項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、五千円以下の罰金に処する。 海事代理士法施行規則(抜粋)(他人に業務を行わせることの禁止)第十四条 海事代理士は、他人をしてその業務を処理させてはならない。但し、他の海事代理士に行わせる場合又は単に事務の補助をさせる場合は、この限りでない。 ※他の海事代理士に行わせる場合も、複代理人選任の権限が与えられていることが前提でしょう。 (任意代理人による復代理人の選任) 民法第百四条 委任による代理人は、本人の許諾を得たとき、又はやむを得ない事由があるときでなければ、復代理人を選任することができない。 また、ここでいう「単に補助」についてだが、要は事務員さんを雇って、簡単事務処理をさせることである。 所轄官庁こそ違うが、下記の行政書士に対する「補助者」についての先例を参考に転記する。 行政書士補助者について(昭和45年6月16日 45総行指発第487号東京都知事注意)一 (省略) 二 補助者とは、行政書士の監督のもとで、行政書士の命令をうけて単純な事務に従事する者をいう。その要件は次のとおりである。 1 行政書士が特に必要と認めること。 2 行政書士の事務を補助する者であること。 3 (省略) 4 補助者は、行政書士の命をうけ、浄書、計算等の単純な事務に従事する者であること。 したがって、補助者は、行政書士の命をうけて行政書士の専用となって、単純な事務に従事することが原則であり、それを逸脱する行為は許されないものであること。 三 補助者がもっぱら行政書士の業務を処理する行為は、行政書士法第19条(海事代理士法17条と大よそ同定義)に該当し、同法第21条の罰則の適用があること。 四 行政書士が補助者にもっぱらその業務を行わせ、なんら監督しない行為は、行政書士法施行規則第4条(海事代理士法施行規則第14条と大よそ同定義)に該当し、当該行為に対しては、知事は、行政書士法第14条に規定する処分をすることができる。 補助者の業務領域について(昭和53年9月14日日行連会長回答)補助者は行政書士の業務を補助する者であるから、行政書士に命ぜられた業務を遂行するのみならず諸官公署に出向いて書類の提出代行などなしうる。 その場合の書類の訂正は明らかな誤記の訂正は出来ると解するが、内容の実質的な変更については許されないと解する。 補助者の定義については「行政書士の監のもとで行政書士の命令をうけて単純な事務に従事する者をいう」(昭和45年6月16日東京都知事注意)と解する。ただし補助者の濫用などにより弊害が生ずればその行政書士の責任と考えられる。 (表札) 第十五条 海事代理士がその事務所に掲出する表札には、海事代理士の事務所である旨を記載するものとする。 ※海事代理士何某事務所・何某海事代理士事務所。 「何某海事事務所」とするのは、官公署の名称と被るので好ましくない。 ※「海事代理士」と「氏名」が入っていれば、他の法令において禁止している場合を除き、ある程度自由に決めてよいものと思われる。但し、細かい点は事前に(社)日本海事代理士会等に確認されたし。
NGな事務所名の一例:
(帳簿) 第十六条 法第二十一条第一項 の規定による帳簿は、別記第七号様式の通りとする。 2 前項の様式における受託番号は、毎年更新するものとする。 3 同一事項につき委託者が二人以上あるときは、委託者の欄の記入については、そのうちの一人だけの氏名及び住所並びに他の人数を記載すれば足りる。 4 帳簿には、月及び年ごとに当該月間又は年間に処理した事件の総件数及び報酬の総額を記載するものとする。 ※帳簿を備えないと、何かあったときに後で大変である。 海事代理士登録後
個人事業開廃業届等海事代理士といえども、一個人事業主です。開業をするには下記の申請等が必要です。
個人事業開廃業届出書所得税法第229条により、すべての個人事業主に対して提出が義務付けられているものです。・手数料はかかりません ・開業後1カ月以内の申請が必要です ・提出先は所轄の税務署 青色申告の承認申請書青色申告の適用を希望する方が行う手続きです(所得税法第144条、同法第166条)。青色申告による65万円控除はあまりに強いです。 私はこの手続きを行うのに必要な複式簿記を体得するため、日商簿記3級の取得・青色申告会での学習に尽力しました。 ・手数料はかかりません ・提出先は所轄の税務署 ・提出時期は、 1.開業日が1月15日より前の場合は3月15日まで 2.開業日が1月16日以降の場合は開業日から2ヶ月以内 個人事業開始申告書前述した個人事業開廃業届は国税に対するもので、これは地方税に対するものです。個人事業開始申告書も個人事業を始めたすべてに人に提出義務があります。 個人事業主に対する地方税: ・事業税(道府県民税) ・住民税(道府県民税・市町村民税) ※海事代理士は事務所を増設できるわけですが、本店だけでなく支店の所在地でも納税する義務があります。 ・提出先は県税事務所と市町村役場(東京都は都税事務所のみ) ・提出時期は自治体により異なりますので各自で確認して下さい。 ※上記の税務署等に関する申請はご自身でよく確認してください。 税理士に依頼して処理することも可能です。 源泉徴収義務海事代理士に支払う報酬には源泉徴収の法的義務があります。参照:所得税法204条、205条、所得税法施行令322条 (源泉徴収義務) 所得税法第二百四条 居住者に対し国内において次に掲げる報酬若しくは料金、契約金又は賞金の支払をする者は、その支払の際、その報酬若しくは料金、契約金又は賞金について所得税を徴収し、その徴収の日の属する月の翌月十日までに、これを国に納付しなければならない。 一 省略 二 弁護士(外国法事務弁護士を含む。)、司法書士、土地家屋調査士、公認会計士、税理士、社会保険労務士、弁理士、海事代理士、測量士、建築士、不動産鑑定士、技術士その他これらに類する者で政令で定めるものの業務に関する報酬又は料金 三 以下省略 海事代理士の源泉徴収の方法報酬額から1万円を引き、残りの金額に対して10%を乗じた金額が源泉徴収すべき税額となります。例えば、私が船舶の根抵当権の抹消登記申請の依頼を受け、依頼人に対して下記のとおり請求したとします。 平成○年○月○日 ○○海運株式会社 御中 高松海事事務所 海事代理士 高松大 印 毎度お引き立て賜りありがとうございます。下記のとおりご請求申し上げます
この場合、報酬額である20,000円から源泉税控除の1万円を引き、残りの10,000円に10%をかけます。 (報酬額20,000−源泉税控除10,000)×10%=1,000 源泉徴収すべき額は1,000円なので、差引合計額、つまり請求金額は22,000円となります。 実際の請求書には源泉徴収税及び差し引き合計額(実際の請求金額)の記載もしていくことになります。 ※海事代理士報酬に対する源泉所得税の徴収漏れは、報酬を支払った会社側が後で不納付加算税等の痛い思いをする可能性もありますし、又はその会社の経理担当の人に突っつかれ、「知らなかった」などということになると、結構恥ずかしい思いをしますので注意が必要です。 海事代理士の領収書通常、領収書には収入印紙を貼らなければいけないのはご存知のことでしょう。しかし、例外として営業に関しない受取書は、非課税です(印紙税法第5条、別表第一課税物件表)。 そして、海事代理士の作成する金銭の受取書は、営業に関しない受取書として取り扱われます(印紙税基本通達別表第一)。 「印紙税基本通達」〔昭和53年4月7日間消1−36(抜粋)〕 別表第一 課税物件、課税標準及び税率の取扱い 第一七文書 二六 において、 弁護士、弁理士、公認会計士、計理士、司法書士、行政書士、税理士、中小企業診断士、不動産鑑定士、土地家屋調査士、建築士、設計士、海事代理士、技術士、社会保険労務士等がその業務上作成する受取書は、営業に関しない受取書として取り扱う。 以上から、海事代理士が発行する海事代理士法に掲げる海事代理士業務に関する報酬等の領収書は非課税となりますので、収入印紙を貼る必要はありません。 お客さんを獲得するにはさっそく業務を始めるわけですが、前ページで記述したとおり、資格があれば仕事がくるわけではありません。「知識収集+実践・行動」について日々努力することが絶対に必要なのです。 【資格は飴、お客は蟻】 こうゆう構図は有り得ません。何にもしなきゃ、当然仕事なんて入りません。 それはどんな業種で起業しても同じことです。 海事代理士は仕事を取りづらいのは確かにあります。営業先でも「うちは○○さんと付き合ってるからいらないよ」というのはザラにあります。それにめげずにとにかく営業活動に没頭すること。これに尽きます。 ではどうやって営業して顧客を獲得すればいいんですか? こういった質問をよく頂きますが、営業というのは一重には言い切れません。様々な形があるでしょう。 私見ではありますが、「営業」についてしたためた記事がありますので、気になる方は参考にしてみてください。 よく、行政書士・社会保険労務士資格の場合なんかでは、大手の予備校が開業講座を開講していますね。 あれはあくまで、実務に集点を絞ったものが多いと思います。 しかし、実務能力があってもお客が取れなければ宝の持ち腐れです。 尚、海事代理士の開業後の研修会・セミナーとしては、下記があります。
尚、日本マリン倶楽部で当職が【高松塾 〜経営者のマインド〜】と題して、セミナーの講師を何度か開催しております。 過去の実施状況はコチラ。
過当競争に参入する是非【ダンピング競争】 これもこれから業務を行っていく上で深刻に捕えなければならない難敵です。ハッキリ言って、ダンピング(不当廉売:は不当に安い価格でサービスを提供すること)は自分の首を絞めたあげく、周りの首を絞め、そしてお客さんに質の悪いサービスを提供するという悪いことづくめだと個人的には思います。 ここでいう、「自分の首を絞める」とは、「自分だけ売れればよい」という考えから安くするケースが多いかと思いますが、結局その安い金額での商品の提供では「生計が立てられず」、廃業に追い込まれるということ。 ★悪循環 他の事務所より安くしよう ↓それを真似して、「もっと安くしよう」という考えの新人が現れる ↓さらにそれを真似して・・・(繰り返し) ↓【結果】 ・商品(サービス)の質の低下 ・結局は自分の首を絞める結果になる ※業界全体が悪くなるということになるでしょう。 もちろん、自由業なので、独占禁止法に違反せず、また、海事代理士・行政書士には不当な金額でない限りは規制はありません。【海事代理士法第22条第2項】 前項の報酬の額は、適正な原価を償い、且つ、適正な利潤を含むものでなければならず、また、特定の者に対し、差別的な取扱をするものであつてはならない。 しかし、低額な報酬を売りにされた場合、昨今の不景気を考えると勝負できない業務というのが必ず発生します。 そして、劣当での商品提供は、やがて必ず商品の品質の低下に繋がります。 つまり、仕事がほしい、仕事が取りたい、という考えから、その低額報酬を売りにしたお店(事務所)より更に安い金額を提示してしまうのです。 当然、短期的には仕事は来るでしょうが、利益率そのものの向上が見込めないため、結局は廃業に追い込まれるケースが多いのです。 また、既存の先生方も、お客さんを取らなければいけないので、その流れに乗ってしまい、結局はその低額報酬が平均報酬となる、 そして以降、その流れが続いてしまうという。業界全体として良くないとは、そういうこと。 特に影響を受けやすいと考えられるのが, 海事代理士業務・船舶免許更新・海技試験申請 ・小型船舶登録 行政書士業務・車庫証明・パスポート申請 ・建設業 などではないでしょうか。 中でも海事代理士業務は結構未開拓であり、基本的には蚊帳の外だったのですが、最近ではやはり過当競争が始まっているかと思います。 とくに、際立ったものでいうと行政書士や司法書士の業務の「会社設立」が良い例かと思います。 もちろん、この業務に関してはアイデアと付随して提供するサービスで盛り返すことができるでしょうが、それでも当時15万円からであった平均報酬額が、1万円を切るところがある始末です。 自分はこの業務を広告に出しません。 一見さんからの依頼も期待していません。 なぜなら勝てないからです。いや、勝てないというより、割に合わない、他の業務に時間と金を費やした方が利益率が良いからです。 行政書士法にはありませんが、これは「適正な利潤を含むものでなければならず」に反するものではないのかと個人的には考えてしまいます。 自分はなるべく一般的な平均報酬額に合わせるか、それよりちょっと上の報酬設定をしています。その分、サービスや丁寧さでカバーします。もちろん、それが正しいとは言いませんし、思いません。どうゆうやり方かは個々人の自由です。 しかし、「○○さんの方が安かったよ」と言われてしまうと、やはりグラっときてしまいます。 仕事はほしいです。仕事をすれば、お金になります。 お金が無ければ、明日の飯も食えません。 けど、そこで「ぢゃあ、もっと安くしますよ」とは言いません。 いや、昔はたしかに言っていた時期もありましたよ、やっぱり。 でも、この本質に気付くと、やってはいけないわけではないけど、やらない方が業界的にはいいのかなって思います。 やはり値段ではなく、サービスでクライアントに応えていく、それが「一流」なのかなと個人的には思います。 自分は、お得意さんのところには定期的に足を運んだり、暑中見舞い等お手紙を送ったりなど、とにかく【縁】を大事にするよう心がけています。 3000円の報酬しか頂いていない、地方のお客様であっても、年賀状を欠かさず送っています。 やはり、金額の多寡よりも「付き合い」を大切にしてくださるお客様がまだまだ多いのも事実。 それに気づいてもらえさえすれば、業界全体がよくなってくれるのではないか、そう思います。 無料相談の是非無料相談についてをどう考えるか。もちろん、否定はしない。 無料相談という営業手法により,顧客を獲得するもよし。 困っている人を助けるのにお金はいらないと考えるもよし。 しかし、無料相談は最初のうちはいいが、業務多忙の中、無料だから無料だからと電話がかかってくることは恐怖以外のなにものでもない。 早く出なきゃいけないのに、早く仕事を終わらせなきゃいけないのに。 日曜日の早朝でも遠慮なく無料相談の電話は容赦なくやってくる。 さらに、散々相談をしておいて、 「あ、もういいや。ガチャッ、ツーツー(電話の切れる音)」 「いや、代行はいいや。お金もったいないし。ガチャッ、ツーツー(電話の切れる音)」 「もう聞きたいこと聞いたからいいよ、はい、御苦労さま〜。ガチャッ、ツーツー(電話の切れる音)」 「そっか。わかった。そっから先はいいよ。話長くなりそうだから。じゃーな。ガチャッ、ツーツー(電話の切れる音)」 無料相談は申し訳ないですが、このような恩知らずな輩は本当に多いです。 究極のところ、われわれの商売は、 1.時間を売る 2.知識が商品 という性質であるところ、無料で情報だけ聞き出して「はい、さよなら」と、ありがとうも言わずに電話を切るのは、飲食店で例えるなら、お店に入り、食事をしてそのまま帰るに等しい行為であると僕は思います。 ※「ありがとう」を言わない人が世の中にはなんと多いことか。本当に驚くべき事実です。 このような通称「くれくれ」(情報だけくれ!)は、業務に多大な影響を及ぼすことは言うまでもありません。 うちではそのような経緯や、有料相談の方が相談者側も相談内容をあらかじめメモしてくるなど、【真剣にお話を用意してくれる】というメリットが期待できるところから、無料相談は基本的にはやっていません。 とはいえ、上記飲食店の例で例えるなら、せっかく自分の店を尋ねてきてくださった以上、「ありがとう」の意を込め、お茶の一杯は出します。 ただ、やはり話の冒頭に「当方は代行業者ですので、諸手続き・ご相談には料金が発生します」といった主旨の内容はお話します。 電話をしてきてくださった方に,いわゆる『説明して当たり前の「お役所・慈善事業の類」ではない』ということを理解してもらうためです。 実はそれを理解しておらず、「無料相談なんだから、説明してもらって当たり前」という方があまりに多いこと。 お茶を出し、お話をしながら、お食事は有料ですよと。つまり、ある程度は情報をお客様に提供して,「ここから先のご相談料が発生致しますがよろしいでしょうか」と、うちでは確認しています。 もちろん、ご依頼を前提としてお話をしてくださっておられる場合は当然,相談料は頂きません。 結果,依頼が破綻したとしてもです。 ま、この辺は難しいところですよね。 開業した皆さまは、いろいろな場面や相談にぶち当たり、自分の事務所にとって最も好ましい方法を模索してみてください。 海事代理士を廃業するにはせっかくの開業も家の事情等により廃業しなければならないこともあるかと思います。その場合に必要な手続きです。根拠法令: (業務の廃止等) 海事代理士法第十三条 海事代理士がその業務を廃止したとき、又は死亡したときは、当該海事代理士又はその相続人は、その主たる事務所の所在地を管轄する地方運輸局長にその旨を届け出なければならない。 (業務廃止等の届出) 海事代理士法施行規則第七条 法第十三条 の届出は、書面により行うものとする。 廃止届出書の様式は任意で結構ですので、登録された地方運輸局へ届出てください。 手続きの義務者は、廃業される海事代理士ご本人又は、亡くなられた海事代理士の方の相続人となります。 |
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